日本テクノ開発は、1985年の創業以来、システムソリューション事業を主業としてきた。
小林社長:「創業当時、多くのSIerはシステム開発の上流である設計・開発をメインにしていたのですが、お客さまのニーズに応えるために、設計・開発から運用、保守までを一貫して提供する、“維持・管理”に力を入れてきました。設計・開発に注力するのはもちろん、システムの運用中にトラブルが発生すれば、お客さまが納得してもらえるまで対応してきました。お客さまに寄り添う姿勢が信頼関係の構築につながり、顧客が増えていったのだと思います。現在は顧客のニーズを捉え、従来型のシステム開発から、製品やクラウドサービスを活用する導入支援サービスに力を入れており、なかでもDX化の第一歩として、ペーパレスや脱ハンコを支援する、電子帳票システムなどを手掛け、お客様の課題解決にスピーディーに対応しています」
システムの設計から保守までを一貫したサポートで信頼を獲得
若手・女性社員の育成を大切に、社員の満足度を高める成長企業
株式会社 日本テクノ開発
代表取締役社長
小林 弘
同社のもう一つの強みは、医薬品製造に関わるCSV (コンピュータ化システムバリデーション)支援サービスだ。
小林社長:「このサービスは、世界で流通する医薬品や医療機器などが、各国の規制や省令に適合したバリデーションを必要とします。そのため業界の幅広い知識を要し、各社の要望に対応することは容易ではありません。サービス提供にあたっては赤字を出すなど悪戦苦闘しましたが、お客さまの声を聞き、細部にまでこだわってきました。その結果、品質の高いサービスを提供しています。また、製造業界向けに電子帳票発行管理システム(CSV対応)を展開しており、データインテグリティ(データの完全性)の対応もしています」
人材育成と女性活躍をサポート
経常利益の半分は先行投資へ
人材育成と女性活躍にも力を入れており、人への投資にも手厚い。
小林社長:「グローバル人材育成のため英語のスキルアップに高額な補助を出した前例や、 SAP認定コンサルタント資格取得のための支援も行っています。お客さまのニーズをふまえた提案ができる人材を育成したいからです。育てた社員が定着してもらえるよう育児休暇や介護休暇、在宅勤務、休職制度など、労働環境も整えてきました」
そうした努力が学生に評価され、同社の新卒採用は近年、女性が半数を占めるという。
小林社長:「経常利益の半分は新製品の開発などへ先行投資するとともに、基本給の1万円アップ、決算賞与の支給など、社員の満足度も高めています。これまでに培った信頼をもとに、『100年企業』を目指して、CS・ESの向上を高めていきます」